真理は単純にして平凡である。

心に残った一文を書き留めていきます。すこしずつ、ひとつずつ、ささやかに。

仰げば尊し6

ノーベル賞の季節です。


で、思い出しました。


私の生涯の師匠、堀江忠男先生は、実はノーベル経済学賞の選考委員でした。


この事実はほとんど知られていません。


そりゃそうです。

誰が選考委員かが知られていたら、「賞を買う」人がでできてしまいますから。


私の代の堀江ゼミのメンバーは、稀有のほど逸材が揃っていました。

同期の一人は、ゼミ論で「小野梓賞」を取ったくらいです。

〔小野梓賞とは早稲田大学のなかで最高に栄誉ある賞で、学部の学生が取るのは20年に一度程度〕


その彼と何人かの同期のメンバーは、堀江先生にとても目にかけられていて、多くの時間を堀江先生と過ごしました。


ア式蹴球部員には考えられませんが、学者としての堀江先生は、グラウンドでの堀江先生と全く違う顔を持ってました。


だから、彼は堀江ゼミの閉鎖が決まったとき〔定年による〕、先生が涙したのも見ているし、死別した前の奥さんのことも、その時に先生は絶望して死のうと思ったこと、どうやってそこから立ち直ったかも知っているし、そして堀江先生の柩をかついだのも彼だった。


その彼が、先生の死後に、密かに教えてくれた。


もう堀江先生が他界して10年以上の時がながれているので、公開してもたぶん大丈夫。


そう思うと、我々はなんと偉大な先生の教えを受けたことか。


この季節になると必ず思いだすのです。



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