真理は単純にして平凡である。

心に残った一文を書き留めていきます。すこしずつ、ひとつずつ、ささやかに。

イセタン・ラブ

銀座シックス、行ってみました。

銀座中央通りの中でひときわデカイです。

 

でも、中に入って3分もすると、

「あー、相変わらず松坂屋だわ」

ってわかります。

 

広々とした館内にラグジュアリーブランドがたくさん。

あまりなじみのないブランドもあります。

でも、購買意欲はぜんぜん湧きません。楽しくない。

どうしてこうなるか。

ただのショッピングモールに過ぎないからです。

歩いているのはお客さんのみ。しかも8割がたが観光客の物見遊山。

従業員の姿は、ブランドの店舗内に入らないと目にすることができません。

 

つまり、松坂屋は場所を貸してるだけ。

広々とした空間で、ラグジュアリーブランドをゆっくり選んでください、

って思ったんだろうけれど、

それは、コメダコーヒーと同じ、名古屋の感覚。

銀座の一等地で利益を出すには不動産業に徹するのが一番効率がいい。

その通り。

でもあれじゃテナントの売り上げがついていきませんよ。

 

私は「イセタン・ラブ」なので、新宿伊勢丹本店の方がはるかにいい。

何せ、私の院から地下鉄一駅で伊勢丹ですから。

で、伊勢丹に何しに行くかというと、「営業スマイルを浴びに行く」んです。

 

伊勢丹って狭いんですよ。狭いところに商品がたくさん陳列してある。

そして、従業員がたくさんいる。

従業員遭遇率はものすごく高い。

どの地点にいても周囲を見渡すと必ず3人は従業員の姿を見つけることができる。

本館一階の宝飾品売り場、化粧品売り場なんて、「営業スマイルの嵐」状態。

別館であるメンズ館の一階も、一番従業員の数が多い。

 

本館地下一階は、「デパ地下」ですから、そりゃもう人だかり。

地下鉄の通路から本館地下一階に入って行く入り口は3つあるのですが、

その入り口には、行列店を配置しています。

チョコレートのジャン・ポール・エヴァン

ジェラートのプレミアム・マリオ・ジェラテリア

和菓子の鈴懸。

 

行列があり、営業スマイルの嵐があり、商品は所狭しと並んでいる。

ハンガースタンドだけで、コムデギャルソンとイッセイミヤケが分けられてるし、

ポーターもフェリージもオロビアンコも隣り合わせ。

「市場」の光景そのものですね。

だから人は買いたくなるんです。

 

接客がうまいから買う。

そのやりとりが楽しいから買う。

これを忘れちゃいけません。

 

もう一つ、伊勢丹の秘密は

「天井が低い」こと。

この低さが緊密感を増してくれるように、うまーくディスプレイされてます。

伊勢丹行ったら天井のディスプレイをよく見てください。

特に、本館3階ラグジュアリーブランドのフロアですが、

上りエスカレーター上がったところの照明の作り方。

これは他にはありません。

 

ちなみに、伊勢丹の斜め後ろのビルに昔あった「ツバキハウス」も天井が低いディスコでしたが。

 

百貨店の売り場の売り子さんには2種類あって、一つは百貨店の従業員、もう一つは、そのブランドから派遣されているブランド各社の従業員。

オススメは伊勢丹の従業員。これがいい子が多いのよ。

だから、私は伊勢丹従業員からいつも買うようにしています。

(別館8階の奥、サンタマリアノヴァッラの売り場の娘がお気に入りだったのですが、

嫁に行って、姿を見せなくなりました。あー残念)

 

本館3階と別館3階をつなぐ通路の手前にあるカフェも、

本館地下2階、ビューティアポセカリーの奥にあるカフェも、

別館8階にあるカフェも、

わざわざ行く価値あり、です。

高いけど。

(ビューティアポセカリーはその前身、BPQCの頃の方が楽しかったんですが)

 

てなわけで、伊勢丹

低い天井の狭い売り場に所狭しと商品が並び、

数え切れないほど多くの「営業スマイル」を浴びることができる。

 

これ、銀座シックスが全部捨てたものです。

 

従業員があれだけいるってことは人件費負担が大きいってこと。

だから業績不振で、社長が交代したばかり。

確かに数字という観点だけで見たら、不動産業に徹した方がいい。

でもそれ、百貨店の本分ではないですよね。

 

伊勢丹三越と一緒になってなんとか乗り切ろうとしています。

でも三越伊勢丹、全然違いますよ。

知り合いの出版プロデューサーが

「百貨店のギフトのプロが教える鉄板ギフト」っていう書籍を出そうとして

企画書持って行ったんですが、三越伊勢丹では決まりませんでした。

なぜなら、三越伊勢丹で、ギフトの熨斗や包装などの考え方が全然違うからです。

 

それだけ違う三越出身のトップになって、伊勢丹はどう変化して行くのか。

確かに数字は大事です。倒産しちゃったら元も子もない。

でもあの伊勢丹の楽しさだけは奪って欲しくない。

いつまでも「営業スマイルの嵐」の伊勢丹でいてほしい。

 

以上、イセタン・ラブでした。

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